台風14号 “1日で急激に勢力強める“ 専門家が航空機で観測

大型で猛烈な台風14号について専門家が航空機で上空から観測した結果、この1日ほどで中心の気圧が急激に低下して勢力を強めたことが分かりました。
専門家は「『スーパー台風』と言われる台風で今回のような高い緯度にあるのは珍しく、勢力を維持した状態で上陸する可能性があり、厳重な注意が必要だ」と話しています。

名古屋大学などの台風の専門家で作る研究チームは16日と17日の2日間、航空機で台風14号に接近し、上空から「ドロップゾンデ」と呼ばれる30センチほどの筒状の観測機器を投下して、風速や風向き、気圧などのデータを観測しました。

観測の結果、台風14号の中心の気圧は16日午後から30ヘクトパスカルほど低下し、17日午前の段階で911ヘクトパスカルと、急激に勢力を強めたことが分かりました。

また台風の目は多くの場合、勢力が強いほど小さくなりますが、今回の台風の目はこの1日ほどで急激に小さくなったということです。

研究チームが上空で撮影した写真では、台風の目の周辺に「壁雲」と呼ばれる発達した積乱雲の集まりが壁のようにそびえ立つ様子も確認できます。

研究グループは5年前から同様の手法で台風の観測を続けているということですが、代表の名古屋大学の坪木和久教授は「『スーパー台風』と言われる台風で今回のような高い緯度にあることは珍しい」と指摘しています。

そのうえで「台風の強度の予測のためには今回のような直接観測が欠かせない。今回の台風は急速に発達していて、勢力を維持した状態で上陸する可能性があるので、厳重な注意が必要だ」と話しています。

台風の急速な発達は予測を難しくするということで、研究チームは、観測で得られたデータを気象庁や各国の気象機関に提供し予測に役立ててもらいたいとしています。

アメリカの気象機関 台風14号は「スーパー台風」

大型で猛烈な台風14号について、アメリカの気象機関は「スーパー台風」だと発表しています。

気象庁の観測によりますと、台風14号は17日午前、中心の気圧が910ヘクトパスカル、中心付近の最大風速が55メートルと、猛烈な勢力となりました。

専門家によりますと、おおむね、中心気圧が900ヘクトパスカル程度以下で、最大風速が60メートル以上の台風は、アメリカで「スーパー台風」と呼ばれています。

気象庁の観測ではこの基準に達していませんが、アメリカのJTWC=米軍合同台風警報センターの午前の解析では最大風速が60メートルを超え、今回の台風14号を「スーパー台風」だと発表しています。

気象庁も「過去に類似の台風がないほど危険な台風だ」としています。

台風は今後、この勢力を維持したまま九州に接近する見込みで、気象庁は最大級の警戒を呼びかけています。