イギリス王位を象徴する王冠とは?ダイヤモンドなど宝石3000個

ロンドンのウェストミンスターホールに安置されているエリザベス女王のひつぎには、イギリスの王位を象徴する「大英帝国王冠」やしゃく、宝珠などが置かれています。

このうち「大英帝国王冠」はおよそ3000個の宝石で飾られていて、イギリスの公共放送BBCによりますと、王冠の中央でひときわ輝く317カラットのダイヤモンドは世界最大の原石「カリナン」から切り出された貴重なものです。

また女王が気に入っていたとされる140カラットの「黒太子のルビー」は600年以上の歴史があると伝えられています。

王冠には全体で▽ダイヤモンド2868個、▽真珠273個、▽サファイア17個、▽エメラルド11個、▽ルビー5個が付けられていて、重さが1キロあまりあります。

エリザベス女王はこの王冠をイギリス議会で施政方針の演説を行う際にかぶっていましたが、2018年には「演説を読むときに下を向くことができない。首が折れそうだもの」と冗談を言ったということです。

また金で出来たしゃくは長さ92センチで、先端部分には「カリナン」から切り出されたダイヤモンドが取り付けられているほか、下の部分にはバラやアザミなどの模様があしらわれています。
1953年に行われた戴冠式の映像では、式の最後に「大英帝国王冠」をかぶったエリザベス女王が右手にしゃくを、左手に宝珠を持ってパレードに向かう様子が記録されています。