オミクロン株対応 ワクチンの変更受け付け始める 東京 大田区

新型コロナウイルスのオミクロン株に対応したワクチンの接種が、来週から始まるのを前に、東京 大田区では、従来のワクチンを予約した人の新しいワクチンへの変更受け付けが始まりました。

来週から接種が始まるオミクロン株に対応したワクチンは、従来のワクチンで2回目までを終えた12歳以上で、前回の接種から少なくとも5か月以上経過している人が対象です。

このうち、22日から接種が行われる大田区ではなるべく多くの人に新しいワクチンを打ってもらおうと、従来のワクチン接種枠を予約しているおよそ2100人を対象に、新しいワクチンに予約を変更する受け付けが16日から始まりました。

16日は、17日に予約を入れているおよそ600人に、電話で変更するかの意向確認が行われ、予定を聞きながら変更手続きがとられていました。

保健所によりますと、16日は、およそ110人が新しいワクチンに変更したということで、つながらなかった人も含め、17日以降も順番に電話をかけて変更を受け付けるということです。

また、新しいワクチンの新規予約も、17日からインターネットや電話を通じて受け付けるということです。

大田区保健所の土屋雅一さんは「ワクチンも更新されているので、ご本人の判断によるが区としては接種を検討してほしい」と話していました。

厚労省 3回目4回目の接種はオミクロン株対応ワクチン勧める

現在は、従来のワクチンを使って1回目や2回目、3回目の接種が行われているほか、高齢者や基礎疾患がある人など重症化するリスクが高い人には4回目の接種が行われています。

このうち、1回目と2回目は、今後も従来のワクチンを使って接種が行われます。

一方、3回目や4回目については、厚生労働省は接種が可能になったあとは、オミクロン株に対応したワクチンの接種が勧められるとしています。

来週から接種が始まるオミクロン株に対応したワクチンは、従来株由来の成分に、第6波で広がったオミクロン株の「BA.1」由来の成分を混ぜたものです。

「BA.1」に対応し、現在流行している「BA.5」に対しても効果が見込まれています。

ファイザー社が示した臨床試験の結果によりますと、オミクロン株に対応したワクチンは、これまでのワクチンと比べ、4回目では「BA.1」のウイルスの働きを抑える中和抗体の値が平均で1.56倍上昇したということです。

モデルナ社の臨床試験では、4回目の接種では「BA.1」に対する中和抗体の値が平均で1.75倍上昇したということです。

厚生労働省は、自治体に対して、オミクロン株に対応したワクチンへの切り替えを速やかに行うとともに、これまでのワクチンも接種を受けることができる体制をとるよう準備を進めてほしいと呼びかけています。

また、年末年始に懸念される感染拡大に備え、オミクロン株に対応したワクチンを希望する人が年内に接種を終えることを目指すとしています。

一方、ファイザーは、オミクロン株のうち、感染の主流となっている「BA.5」に対応する成分が含まれるワクチンについて、今月13日に厚生労働省に承認を求める申請をしています。