NATO 洋上訓練を公開 ロシア念頭に加盟国の結束アピール

トルコ南部の沖合で15日、NATO=北大西洋条約機構の洋上訓練が公開されました。訓練に参加したアメリカ軍の幹部は「あらゆる脅威への準備が整っている」と述べ、ロシアを念頭にNATO加盟国の結束ぶりをアピールしました。

NATOによりますとこの訓練は定期的に行われているもので、15日、トルコ南部アンタルヤの沖合で行われた訓練には、アメリカなど加盟国の艦艇50隻余りと、1500人の軍人が参加し、過去最大規模となりました。

報道陣に公開された訓練では、ヘリコプターが浮上した潜水艦に低空飛行で近づき、物資を届けたり艦船の甲板にロープを垂らして兵士を降ろしたりしていました。

訓練に参加したアメリカ海軍のスコット・スレッタ少将は「今回の訓練は同盟国に対するあらゆる種類の攻撃と脅威に対する準備が整っていることを証明している」と述べ、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアを念頭にNATOの結束ぶりをアピールしました。

一方、訓練を指揮したトルコ海軍の少将は会見で、訓練はNATOの集団的自衛権の行使を前提にしたものではないと述べ、ロシアとウクライナの仲介役を務める立場から、ロシアへの配慮をにじませていました。