震度6強地震から半年 建物修理進まず影響長期化 福島・宮城

福島県と宮城県で最大震度6強の揺れを観測し、この2つの県で3人が死亡、209人が重軽傷を負った地震から16日で半年です。
福島県と宮城県では5万6000棟余りの住宅が被災しましたが、福島県を中心に本格的な修理にとりかかれていない住宅も多く、影響の長期化が住民の生活再建に影を落としています。

ことし3月16日の深夜、福島県沖を震源とするマグニチュード7.4の地震があり、福島県と宮城県で最大震度6強の揺れを観測しました。

福島県と宮城県によりますと、2つの県では、この地震で合わせて3人が死亡し(宮城2人・福島1人)、209人が重軽傷を負いました(宮城108人・福島101人)。
住宅の被害は
▽全壊が216棟(宮城51・福島165)、
▽半壊が4640棟(宮城616・福島4024)、
▽一部損壊が5万1793棟(宮城2万1172・福島3万621)と、合わせて5万6649棟にのぼっています。

このうち震度6強の揺れを観測した福島県相馬市では、業者側の人手不足のため作業に取りかかれず、雨漏りを防ぐためのシートをかけたままとなっている住宅が多く見られます。

また、地域の観光業への影響も深刻で、観光名所の「松川浦」周辺の旅館組合によりますと、加盟している24の宿泊施設のうち全面的に営業再開したのは2つだけで、残る9割は今も休業や被害が少なかった部屋のみでの営業を余儀なくされています。

資金面の問題や人手不足などから建物の修理が進んでおらず、影響はさらに長期化する見通しです。

多くの宿泊施設が11年前の東日本大震災や去年2月の大地震でも被害を受けていて、そうした傷が癒えない中で起きた「多重被災」が住民の生活再建に影を落としています。

休業の旅館 ようやく修理工事始まるも… 福島 相馬

福島県相馬市の松川浦に面した「旅館かんのや」は、ことし3月16日の地震で14ある客室すべての床や壁にひびが入り天井の一部が落ちるなどの被害を受け、この半年間休業を余儀なくされてきました。

経営する管野拓雄さん(63)は「父と妻、息子2人の5人暮らしだが、以前から行っている総菜の販売と次男が新たに始めた漁協のアルバイトだけでは被災前の6割ほどしか収入がなく、苦しい」と話していました。

一刻も早く営業を再開したいと、地震のあとすぐに業者に修理を依頼しましたが、住宅関連の工事の依頼が殺到しているとして待たされ、ようやく12日に工事が始まったということです。
管野さんは「半年たってようやく工事が始まりましたが、年内に営業再開できるかどうかもわかりません。収入が減ったうえ、東日本大震災と去年2月の大地震で被災し、修理した際の負債もあって生活は不安定です。個人の力で再建するのは無理だと、半ば諦めの気持ちです」と話していました。