ヤクルト村上宗隆 55号HR 王貞治さんの日本選手最多記録に並ぶ

プロ野球、ヤクルトの村上宗隆選手が13日夜、神宮球場で行われた巨人戦で、王貞治さんに並んで日本選手最多となる55号スリーランホームランを打ちました。
(※村上宗隆選手 試合後の一問一答あり)

4番・サードで先発出場した村上選手は、4回の第2打席で巨人の先発、菅野智之投手が投じた初球のストレートを完璧に捉え、54号ソロホームランを打ちました。

そして、9回の第5打席では巨人の4人目、大勢投手と対戦し、ワンボールからの2球目のストレートをレフトスタンドに運ぶ、55号スリーランホームランを打ちました。

シーズン55本のホームランは昭和39年に巨人の王貞治さんがマークした日本選手最多記録で、村上選手は58年ぶりに王さんの記録に並びました。外国人選手では近鉄のローズさんと西武のカブレラさんも55本をマークし、プロ野球記録は、平成25年にヤクルトのバレンティン選手が打った、60本です。

村上選手は残り15試合で、どこまでホームランの数を伸ばすのか大きな注目を集めます。

村上【一問一答】「並べたことは すごく光栄」

村上選手が、試合後に報道陣の質問に答えた一問一答です。

Q.55号を打ったときの感触は。

A.感触はばっちり。

Q.ばっちりというのは、当たった瞬間に入るなというイメージが湧いたのか。

A.しっかり芯で捉えられたので、ホームランが入ったかなと思った。

Q.王貞治さんの55本に並んだが、率直に今の気持ちは。

A.並べたことはすごく光栄だし、本当にうれしいことだ。大記録に並べたが、僕1人の力では達成出来ていない。
まずは丈夫な体に産んでくれた両親に感謝して、支えてくれる周りの方々にしっかり感謝したい。

Q.いま一番伝えたい人は誰。

A.そう言われるとやっぱり両親が先に出てくるが、やっぱり野村克也さんに「王さんに肩を並べて、こういう記録を達成できた」と報告したい。

Q.6月から好調で、ホームランを積み重ねてきたが、きっかけは。

A.いろいろと試行錯誤をして野球と向き合ったし、しっかり自分の野球と向き合いながら取り組んだ成果として、結果として、ホームランが打てている。自分と向き合えたことがすごく大きい。

Q.何に1番向き合ったか。

A.一番はない。すべてにおいて、しっかり向き合うことが大切なので、すべてにおいてしっかり向き合えたかなと思う。

Q.打席に入ったときに自信を感じる。

A.ここ最近、ちょっと感覚的にもよくなかったが、しっかり打撃フォームや、どういう意識でやったらいいかをしっかり考えながら打席にあがっていた。

きょうは1本目のホームランで少しこういう感じかなというか、吹っ切れた感じがあったので、きょうは自信を持って打席に立つことができた。

Q.調子がいいときはボールが止まって見えるとか表現する人はいるが、そういう感覚はあるか。

A.止まって見えるというか、しっかりタイミングを取れて、ボールを打ち抜けていることがすべてかなと思う。

Q.次の目標は。

A.56本目を打ちたいなと思う。
次へ次へとしっかりホームラン打てるように頑張りたい。

Q.ことし一番印象に残っているホームランは。

A.ことしはまだ終わっていない。

これからもっともっとホームランを自分の中でも打てると思う。
終わった時に振り返って、このホームランよかったなというのは考えたい。とりあえず今はシーズンを完走して優勝できるように頑張りたい。

Q.54号は初球を完璧に捉えた。

A.狙いというよりかは、しっかり自分の打撃フォームを意識しながらじゃないが、こういう風に打とうと決めて、初球からスイングすることができた。

Q.巨人の菅野投手からプロ入り初ホームラン、球界を代表する投手からホームランを打てたのは。

A.常に抑えられているので、ホームラン打ちたいなと思っていた。
やはりすごい投手なので、これからも打てるように頑張りたい。

Q.55号の打席は、どのような意識で打席に立ったのか。

A.しっかり強い打球を打つことを意識しながら打席に立った。

Q.まっすぐにしぼっていたか。

A.しっかりタイミングを合わせて振りに行こうと決めていた。

Q.きのうはデッドボールを太ももに当てたが、痛みはなかったか。

A.多少はあるが大丈夫。

Q.野村克也さんの言っていた「王の記録を破れ」。村上選手にとって野村さんとは。

A.一瞬しか関わりはないが、あの一瞬で僕の可能性を期待してくれたところに、すごく感謝している。
今は何でそういう風に言ったのかなと聞きたい気持ちでいっぱいだ。

Q.自分での解釈は。

A.いや、まったく分からない。

Q.野村さんに学んでみたかった思いはあるか。

A.もちろんある。

Q.背番号は55だが、ユニフォームを最初にもらったときに55本を打つことはイメージしていたか。また達成したことについては。

A.全くイメージしていないので、背番号の数だけ打てたことはうれしいが、特に何もない。

昨季 初のホームラン王 今季は5打席連続ホームランも

ヤクルトの村上宗隆選手は熊本県出身の22歳。
九州学院高校から平成30年にドラフト1位で入団しました。

力強いバッティングが持ち味で、2年目にはレギュラーに定着し、36本のホームランを打ち、新人王に輝きました。
3年目のおととしは全試合に4番で先発し、ホームランと打点でともにリーグ2位の成績をマークしたほか、最高出塁率のタイトルを獲得しました。

チームがリーグ優勝と日本一を果たした昨シーズンも全143試合に4番で出場し、39本のホームランを打って初めてホームラン王に輝き、セ・リーグMVPにも選ばれました。

今シーズンは不動の4番として開幕からホームランを量産し、プロ野球記録となる5打席連続ホームランを打ったほか、史上最年少で50号ホームランに到達していました。

王貞治さん「われわれの時代よりも量産するのは難しい」

村上選手が今シーズン55号のホームランを打ったことについて、ソフトバンクの球団会長で、昭和39年にホームラン55本を打ち、当時のプロ野球記録を打ち立てた王貞治さんは「実際に50本以上打つのは大変なこと。今、ピッチャーは分業制で、われわれの時代よりもホームランを量産するのは難しい。彼のホームランは今、日本で1番の強烈さを持っている。彼の技術は今の時代の若い選手たちの中でずぬけている。ホームランは『野球の華』と言われるように、相手はどうしようもない。村上選手には、これからもどんどんより大きなホームランを、よりたくさん打つことにチャレンジしてほしい」と話しています。

ヤクルト 高津監督「すばらしいバッティング」

ヤクルトの高津臣吾監督は55号ホームランを打った村上選手について「失投をしっかり捉えられた。レフトに打って、あれだけ飛距離を出せる。すばらしいバッティングだった」とたたえていました。

村上選手は前日の試合で太ももにデッドボールを受けましたが高津監督は「あざができていたが、『試合に出る』と言ったので、出てもらった。休む気はさらさらなかった」と明かしました。

そして今後に向けては「勝ちにつながる1本をきっと打ってくれる」と期待を寄せていました。

日本代表 栗山監督「これだけ打てるバッターはいない」

神宮球場に視察に訪れていた日本代表の栗山英樹監督は、ヤクルトの村上宗隆選手が54号ホームランを打ったあと、報道陣の取材に応じました。

この中で栗山監督は、54号ホームランについて、「本当にすばらしい打球、すばらしいスイングで狙い方もすばらしい。本当に4番らしい、ホームランだった」とたたえました。

そのうえで、「とにかく打っている場面がいい。チームが得点がほしいという大事な場面では相手も注意するし打たせてもらえない中で、これだけ打てるバッターは日本の歴史の中でもいなかった。大谷翔平選手と一緒で天井が分からないところにあるので、とにかく突き抜けてほしい」と大リーグで活躍する大谷選手を引き合いに出して期待をかけていました。

巨人 原監督「ぐっと唇をかんでいた」

対戦した巨人の原辰徳監督は「なんて言っていいのか。私は評論家ではないからね。ぐっと唇をかんでいたというところですね」とことば少なに話していました。

ファン「ここまで来たらプロ野球新記録を」

神宮球場で観戦していた女性ファンは村上選手の55号ホームランについて「本当にうれしかった。待ってましたという感じでした。外野はみんな立ち上がって『おめでとう』と喜びました。このままケガなく、バレンティン選手の60本を超えて61本打って欲しいです」と話していました。

また、男性ファンは「打った瞬間、めちゃくちゃいい当たりだったので、スタンドに入ってくれという感じでした。ここまで来たらプロ野球新記録を出して欲しいです」と話していました。