砲撃相次ぐザポリージャ原発 事故リスク高まる IAEA事務局長

IAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長は、ウクライナのザポリージャ原子力発電所は相次ぐ砲撃によって原子炉の冷却に必要な外部電源の復旧が難しくなっていて、事故のリスクが高まっていると強い危機感を示しました。

IAEAのグロッシ事務局長は9日、声明を発表しザポリージャ原発が立地するエネルホダル市が8日、砲撃の被害にあったと明らかにしました。

砲撃によって原発近くの火力発電所が被害を受けたほか、原発の技術者らが住むエネルホダル市では大規模な停電が発生したということです。

ザポリージャ原発はこれまでの砲撃による送電線の損傷などで原子炉の冷却に必要な外部からの電力の供給が失われた状態となっていますが、原発の出力を下げたうえで運転を続け施設内で必要な電力を供給しています。

ただ、グロッシ事務局長は相次ぐ砲撃による被害によって外部電源の復旧が難しくなっているという認識を示しました。

IAEAは、6日に公表した報告書で、原子炉の冷却機能を維持するための施設内の非常用のディーゼル発電機について、燃料の備蓄はあるものの外部からの燃料の輸送が困難になっていると指摘しています。

またグロッシ事務局長は大規模停電などの影響で、原発の安全な運転に必要な人員の確保が難しくなっているとも指摘し、原子力事故のリスクが高まっていると強い危機感を示した上で、砲撃をただちにやめるよう訴えました。