
天皇皇后両陛下 パラオ大統領夫妻と皇居で会見
天皇皇后両陛下は、日本を訪れているパラオのウィップス大統領夫妻とき9日夕方、会見されました。
パラオのウィップス大統領夫妻は、9日午後4時、皇居の御所を訪れ、天皇皇后両陛下が出迎えられると、日本にホームステイした経験がある夫人が「こんにちは」と日本語であいさつしました。
宮内庁によりますと、両陛下が大統領夫妻と会われるのは初めてで、会見では平成27年に、上皇ご夫妻が太平洋戦争の激戦地となったパラオのペリリュー島を訪れ、戦没者を慰霊されたことにも話題が及びました。
天皇陛下が「厳しい戦禍を経験したにも関わらず、パラオの人々が戦後、慰霊碑や墓地の清掃、遺骨の収集に尽力されてきたことに対し、心から感謝します」と述べられると、大統領は「上皇ご夫妻がペリリュー島を訪問されたことはパラオにとって誇りで、和解と平和の大切さを認識するための重要な機会となりました」と応じたということです。
また、天皇陛下が気候変動のパラオへの影響を尋ねられると、大統領は「海面上昇により、小さな島が失われるなど生態系に深刻な影響が出ています」と話したということです。
会見は、御所の小広間で通訳を交えて30分ほど終始打ち解けた雰囲気で行われたということで、会見が終わると、両陛下は笑顔で別れのあいさつを交わし、車が見えなくなるまで手を振って見送られていました。