ODAの指針「開発協力大綱」8年ぶりに来年改定へ 政府

政府は、ODA=政府開発援助の指針を定めた「開発協力大綱」を、来年、改定すると発表しました。中国が途上国に巨額の融資を続けて影響力を強めていることなどを念頭に、透明で公正な開発金融の重要性を明確にしたい考えです。

これは、林外務大臣が9日の記者会見で発表しました。

それによりますと、ODAの理念や指針を定めた「開発協力大綱」について、国際情勢の変化を踏まえ、来年、8年ぶりに改定するとしています。

改定に向けて外務省は、国際政治に詳しい京都大学大学院の中西寛教授を座長とする、有識者懇談会を新たに設置して、来週から検討を始め、年内にも素案をまとめる方針です。

途上国への支援をめぐっては、中国が巨額の融資を続けて影響力を強める一方、日本の今年度のODA予算は5600億円余りで、ピークだった平成9年度から半減しています。

こうした背景も念頭に、今回の改定では、海洋の安全保障や法の支配の重要性、それに、経済安全保障に関連する協力の推進などが盛り込まれる見通しで、透明で公正な開発金融の重要性を明確にしたい考えです。

林大臣は「自由や民主主義といった普遍的価値を守り抜き、わが国の平和と繁栄を確保していくため、重要な外交ツールであるODAのさらなる活用が不可欠だ」と述べました。