将棋「王位戦」藤井聡太五冠制す タイトル防衛で“五冠”維持

将棋の八大タイトルの1つ、「王位戦」の第5局が静岡県で行われ、藤井聡太五冠(20)が勝って「王位戦」を制し、今年度3つ目のタイトル防衛を果たしました。

「王位戦」七番勝負は、タイトルを持つ藤井五冠に豊島将之九段(32)が挑む去年と同じ顔合わせで、ここまで藤井五冠が3勝1敗として防衛まであと1勝に迫っていました。

第5局は5日、静岡県牧之原市で始まり、2日目の6日は、後手の藤井五冠が5日の対局終了時に次の1手を書いた「封じ手」から再開しました。

藤井五冠が歩を繰り出すなどして先に仕掛けると、豊島九段も攻撃の芽を摘みながら攻めに転じる機会をうかがう展開となりました。

その後、双方とも持ち時間が残り少なくなる中、藤井五冠が攻撃の手を緩めることなく攻め続け、午後7時15分、豊島九段が128手までで投了。

藤井五冠が4勝1敗で制して「王位戦」3連覇を果たし、▼ことし5月の「叡王戦」、▼ことし7月の「棋聖戦」に続くタイトル防衛で「五冠」を維持しました。

対局後、藤井五冠は「『王位戦』は中盤がかなり難しく、長考しても分からない場面が多かったと思う。きょうの対局は自信がない将棋だったが、崩れずに指すことができた」と振り返りました。

一方、敗れた豊島九段は、「形勢が早い段階で悪くなってしまう将棋が多く、内容的にもよくなかった」と話していました。

藤井五冠の次のタイトル戦は10月7日から始まる「竜王戦」で挑戦者の広瀬章人八段(35)を相手に今年度4回目のタイトル防衛を目指します。

タイトル10期獲得の最年少記録更新 初タイトルからの期間も最速

藤井聡太五冠(20)が今回の「王位戦」を制したことでタイトルの通算獲得数をふた桁の「10」に伸ばしました。

日本将棋連盟によりますと、タイトルを10期以上獲得した棋士は藤井五冠が9人目です。

藤井五冠は現在20歳1か月で、羽生善治九段(51)が持つ10期獲得の最年少記録「23歳4か月」をおよそ28年ぶりに更新。

また、初のタイトル獲得から10期に到達するまでの期間は2年1か月で、これまで最速だった中原誠十六世名人(75)の記録「4年0か月」を塗り替えました。

藤井五冠「結果を出せてよかった」

藤井五冠は対局後の会見で「どの対局も難しい将棋ばかりだったが、対局を重ねていくうちに少しずつ良い状態で臨めるようになってきた。結果を出せてよかった」と振り返りました。

来月7日から始まる今年度4つ目となるタイトル防衛がかかる「竜王戦」に向けては「王位戦で感じた課題などを修正して臨みたい」と意気込みを語りました