去年 通園バス内で園児死亡の母親「命を笑顔を守って」福岡

夏場、通園バスの中に子どもが取り残され、命が失われる事態が再び起きました。去年、福岡県中間市で当時5歳の息子を亡くした母親が文書を公表し「幼い子どもの命を、笑顔を守ってほしい」と訴えました。

福岡県中間市では去年7月、保育園のバスに倉掛冬生くん(当時5)がおよそ9時間、取り残されて熱中症で死亡する事件が起きています。

冬生くんの母親が6日心境をつづった文書を公表しました。

この中で、母親は「またしても幼い子が車内に放置され亡くなるという痛ましい事件に大変ショックを受けています。このような悲惨な出来事は冬生で最後にしてほしいと願ってきましたが、同様の事件が起きてしまったことが残念でなりません。どうか、幼い子どもの命を、笑顔を守ってあげてほしいです」ととしています。

冬生くんの遺族は事件から1年となることし7月に、取材に応じた際にも「保育園は小さい子どもが通うところなので、改めて点呼などのルールを作り、常に確認してほしい。冬生を最後の犠牲者にしてほしい」などと訴えていました。

中間市の事件では、保育園のバスを1人で運転していた前園長と、保育園内に引率する役割だった保育士が、必要な注意を怠ったとして業務上過失致死の罪で在宅起訴されていて、遺族の代理人の弁護士によりますと裁判はことし秋にも開かれる見通しです。

倉掛冬生くんの母親のつづった文書全文

去年7月、福岡県中間市で保育園のバスに取り残されて死亡した倉掛冬生くんの母親が心境をつづった文書の全文です。

「冬生の事件から1年余り、こんなにも早く、またしても幼い子が車内に放置され亡くなるという痛ましい事件が起きたことに大変ショックを受けています。亡くなったお子様の苦しみやご遺族の悲しみを思うと言葉もありません。冬生のことはいまだに何らの心の整理もついておりませんが、冬生が帰ってくることは叶わないにしても、せめてこのような悲惨な出来事は冬生で最後にしてほしい、二度と起きないでほしいと願ってきました。しかしまた同様の事件が起きてしまったことが残念でなりません。どうか、幼い子どもの命を、笑顔を守ってあげてほしいです。令和4年9月6日倉掛冬生 母」。