OPECプラス 10月の原油生産量 一日当たり10万バレル減産を決定

サウジアラビアが主導するOPEC=石油輸出国機構にロシアなどが加わるOPECプラスは5日、下落傾向にある原油価格を下支えするため、10月の原油の生産量を一日当たり10万バレル減産することを決めました。日本を含む世界各地で物価上昇が続く中、エネルギー価格の一段の上昇につながる可能性もあります。

OPECプラスは5日、来月の原油の生産量を決める会合をオンラインで開きました。

その結果、10月の生産量を一日当たり10万バレル減らし、ことし8月の水準に戻すことを決めました。

OPECプラスは、コロナ禍からの経済の正常化で世界の原油需要が回復しているとして、去年8月以降、段階的に生産量を増やしてきましたが、減産へと方針の転換をはかることになります。

背景には、欧米の利上げにともなって世界的に景気が減速することへの懸念が強まっており、下落傾向にある原油価格を下支えするねらいがあります。

また、イランの核合意の交渉が進展して制裁が解除されれば、イラン産原油の供給が増加することをほかの産油国が警戒していることも要因の1つだとみられています。

声明では「いつでも必要があれば緊急の会合を開く用意がある」としており、産油国の原油価格に対する警戒感がにじみ出ています。

NY原油市場 一時1バレル=90ドル台まで上昇

OPECプラスが、10月の原油の生産量を減産すると決めたことを受けて、ニューヨーク原油市場では、今後、原油の需給が引き締まるとの観測が広がりました。

国際的な原油取り引きの指標となるWTIの先物価格は一時、1バレル=90ドル台まで上昇しました。

WTIの先物価格はロシアによる軍事侵攻でことし3月初旬に一時、1バレル=130ドルを超え、世界的なインフレを加速させる要因となりました。

しかし、その後はアメリカや中国などの世界的な景気減速で需要が落ち込むとの見方から下落傾向に転じ、8月中旬には、およそ7か月ぶりに1バレル=85ドル台まで値下がりしていました。