ゼレンスキー大統領 南部と東部で奪還に向けた作戦進展と強調

ウクライナ軍は、ロシア軍に支配されている南部の領土の奪還に向けて攻勢を強め、ウクライナのゼレンスキー大統領は4日、南部と東部の3つの集落を解放したと述べるなど、奪還に向けた作戦が進展していると強調しました。

ウクライナ軍は、ロシア軍に支配されているヘルソン州など南部で先月下旬から領土の奪還に向けて新たな攻勢に出ていて、地元メディアは4日、ロシア軍の弾薬庫として使われている施設を攻撃したほか、一部地域を奪還したと伝えました。

これに対してロシア軍は4日、南部ミコライウ州でロケット砲による攻撃を行い、地元メディアによりますと住宅や教会などが被害を受け、崩れた建物でけが人も出ているということです。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、4日に公開した動画で、ウクライナ南部の2つの集落を解放したほか、東部ドネツク州でも1つの集落を解放したと述べました。

また、ロシアが7月初旬に完全掌握を宣言した東部ルハンシク州のリシチャンシクから、隣接するドネツク州のシベルシクにかけての地域で「よい前進があった」と述べ、砲撃の拠点となる複数の高地を奪還したと主張するなど、奪還に向けた作戦が進展していると強調しました。

さらにゼレンスキー大統領は、ロシアが一方的に併合したクリミアについても奪還するとしたうえで「われわれはすべての領土、すべての人を解放する」と述べ徹底抗戦する構えを改めて強調しています。