早くもおせち商戦開始 多めの人数で食べられる商品強化の動き

来年の正月に向けたデパート各社のおせち商戦が早くも始まりました。
行動制限がない中、久しぶりに家族や親族で集まって過ごす人が増えるとみて、多めの人数で食べられる商品を強化する動きが広がっています。

このうち高島屋は、3人以上で食べることを想定した大きめのおせちの受注枠を前の年より10%ほど増やしました。

そして、子どもからお年寄りまで世代を問わず楽しめるよう、和洋中の総菜やスイーツなど合わせて30のメニューから一つのお重ごとに12品目を選べる商品や、ボードゲームを付録にした商品など、趣向を凝らしたおせちを用意しています。
また、大丸松坂屋百貨店は、年末年始に家族や親族と過ごす日数が増え、正月三が日以外にもおせちの需要が拡大するとみて、大都市圏の店舗を中心に品ぞろえを強化しています。

中には、北海道名物のスープカレーをおせちとセットにした商品や、牛肉尽くしのおせちなど、ご当地グルメを味わえる商品も取りそろえ、去年の実績より16%高い売り上げを目標にしています。
一方、大手デパート各社によりますと、おせちの販売価格は食材などの原材料価格の高騰を受けて、去年と比べて平均で5%から15%程度値上げしているということです。

大丸松坂屋百貨店の内藤真光さんは「コストカットでも吸収できない分はやむをえず商品価格に上乗せした。華やかなおせちで、年末年始を家族で楽しく過ごしてもらいたい」と話しています。