オーストラリアでLNG輸出規制の動き 西村経産相 安定供給要請

日本にとって、LNG=液化天然ガスの最大の輸出国であるオーストラリアで、輸出の規制を検討する動きが出ていることから、西村経済産業大臣は出張先のインドネシアでオーストラリアの閣僚と会談し、今後も安定的に供給を続けるよう要請しました。

オーストラリアは、日本にとってLNGのおよそ35%を供給する最大の輸出国で、西村経済産業大臣は2日、出張先のインドネシアでボーエン気候変動・エネルギー相と会談しました。

この中で、西村大臣は「ウクライナ侵攻でエネルギー安全保障は重要な局面を迎えている。オーストラリアは資源エネルギーの最も重要なパートナーなので率直な議論をしたい」と述べました。

会談は非公開で行われましたが、西村大臣はオーストラリア国内でガス不足が起きるおそれがあるとして、LNGの輸出規制を検討する動きが出ていることについて、今後も安定的に供給を続けるよう要請したということです。

これに対してボーエン気候変動・エネルギー相は、日本の懸念に理解を示したうえで、ガス不足が起きる可能性があるのはオーストラリア東部で、日本向けのLNGの9割近くは西部から輸出されているため、大きな影響はないという考えを示したということです。

オーストラリア政府は、遅くとも、ことし11月までに輸出規制を導入するか判断することにしていて、日本政府は、今後も協議を続け、影響の有無などを見極めることにしています。