米EPA長官 G20の環境気候閣僚会合「合意に至らず失望」

来日したアメリカのEPA=環境保護局のリーガン長官がNHKのインタビューに応じ、8月末開かれたG20=主要20か国の環境・気候閣僚会合でロシアと欧米各国が対立して共同声明を採択できなかったことについて「合意に至らず、失望した」と述べ、国際社会が結束して気候変動対策に取り組むことが重要だという考えを示しました。

来日中のアメリカの環境保護局のリーガン長官は、2日、都内でNHKのインタビューに応じました。

この中でリーガン長官は「アメリカはウクライナの人々と連帯する。プーチンとロシアによるいわれのない戦争は不当だ」と述べ、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアを批判しました。

そのうえで、8月31日にインドネシアで開かれたG20=主要20か国の環境・気候閣僚会合で、ウクライナ侵攻をめぐってロシアと欧米各国が対立し、共同声明を採択できなかったことについて問われ「いくつかの重要な課題で合意に至らず、失望した」と述べました。

そして「ロシアにも中国にも義務がある。気候変動は地球上のすべての国にとって脅威で、ともに取り組まなければいけない」と述べ、対立する中国やロシアも含め、国際社会が結束して気候変動対策に取り組むことが重要だという考えを示しました。

また、日本の役割について「日本は技術面などで非常に強力なパートナーだ。環境問題と気候変動に関わる多くの先進的な知見があり、強いリーダーシップを発揮できる」と述べ、期待感を示しました。