仏マクロン大統領 ロシア制裁などで欧州結束が重要と強調

フランスのマクロン大統領は今後の外交方針について演説し、ロシアのウクライナ侵攻をめぐって、ロシアとの対話によって事態の打開を図る努力を続けるとともに、戦闘の長期化も視野に、ヨーロッパ各国がロシアへの制裁などで結束することが重要だとの考えを強調しました。

マクロン大統領は1日、パリの大統領府で各国に駐在するフランスの大使を集め、今後の外交方針について演説しました。

この中でマクロン大統領は、ウクライナの原子力発電所をめぐるIAEA=国際原子力機関の専門家チームの派遣に向け、ロシアのプーチン大統領と電話で協議したいきさつを踏まえて「専門家チームが戻ってきたら、ふたたびロシア側と話すことになる」と述べ、ロシアとの対話によって事態の打開を図る努力を続ける考えを示しました。

その上で「戦闘の長期化にも備えなければならない」と指摘し「ヨーロッパ各国の分断がロシアの目的のひとつなので、各国の結束が大事になってくる」と述べ、ヨーロッパ各国がロシアへの制裁などで結束することが重要だと強調しました。

マクロン大統領としてはエネルギー需要が高まる冬を前にエネルギーを武器にしたロシアの揺さぶりによってヨーロッパの結束が乱れることがないよう呼びかけたものとみられます。