東京都 コロナ新規感染 10歳未満の割合増加“学校介し拡大も”

東京都の新型コロナウイルスの感染状況と医療提供体制を分析・評価するモニタリング会議が開かれ、新規感染者数に占める10歳未満の割合が増えていて、専門家は「新学期で学校が再開する中で家庭内の感染が学校を介して広がる可能性もある」と指摘し引き続き感染対策を徹底するよう呼びかけました。

東京都はモニタリング会議を開き、都内の感染状況と医療提供体制の警戒レベルをいずれも最も深刻なレベルで維持しました。

新規感染者数の7日間平均は8月31日時点で1万4492人と、4週連続で前週を下回りました。

8月29日までの新規感染者数の累計を年代別でみると、10歳未満の占める割合が先週に比べ9.1%から11.1%に増えています。

また、お盆期間中には減少傾向にあった都内繁華街の夜間の人出が、8月27日の時点で前の週に比べ16.4%増えていて、特に40歳から64歳の中高年が急増しているということです。

専門家は「新規感染者数は減少傾向にあるものの、新学期で学校が再開する中で家庭内の感染が学校を介して広がる可能性もある。家庭内にウイルスを持ち込まないことが大切だ」と述べ、引き続き感染対策を徹底するよう呼びかけました。

専門家「新規感染者数 今後も減少傾向維持か」

都の医療提供体制を分析している東京都医師会の猪口正孝副会長は、モニタリング会議のあと記者団の取材に応じ、新規感染者数の減少理由について「感染やワクチン接種によって、免疫を獲得した人の割合が一定の高さに達したことや、感染拡大に伴い人々の行動が抑制的になっているためだと考えられる」と述べました。

そのうえで「新学期が始まり警戒する必要はあるが、お盆で人の移動がかなり増えたあとも減少しているので、今後も減少傾向は維持されるのではないか」との見方を示しました。