ウクライナ オデーサ「歴史地区」世界遺産登録申請へ ユネスコ

ユネスコ=国連教育科学文化機関は、ウクライナ南部の港湾都市オデーサの「歴史地区」について、ウクライナ政府から、世界遺産への登録を申請する方針を伝えられたと発表し、ユネスコとしてもウクライナ国内の文化財の保護に力を入れるとしています。

ユネスコによりますと、この方針は、フランスのパリにあるユネスコ本部でアズレ事務局長に対し、ウクライナのトカチェンコ文化情報相から8月30日、伝えられたということです。

オデーサの「歴史地区」は、侵攻したロシア軍との戦闘が行われている前線から数十キロしか離れていないということで、ことし7月にはこの地区にある19世紀に建てられた美術館の屋根の一部などが破壊されたということです。

ユネスコはウクライナ政府の方針を受けて、登録の申請を緊急的に進められるよう、技術的な支援を行う専門家をウクライナに派遣したということで、ロシアの軍事侵攻で危機的な状況にさらされているウクライナ国内の文化財の保護に力を入れるとしています。