ロシア・イラン外相会談 欧米の制裁に対抗する姿勢鮮明に

ロシアとイランの外相会談がモスクワで行われ、経済分野の協力を進め、欧米の制裁に対抗する姿勢を鮮明にしました。
ロシアがウクライナへの軍事侵攻を続ける中、両国の接近に対し、欧米側は警戒を強めています。

イランのアブドラヒアン外相は8月31日、ロシアの首都モスクワを訪問し、ラブロフ外相と会談しました。

会談後の共同会見でラブロフ外相はイラン核合意をめぐる交渉について「イランを完全に支持する。合意文書の最終案にわれわれは満足している」と述べ、交渉が大詰めを迎えているという認識を示しました。

これに対し、アブドラヒアン外相はイランとロシアを結ぶ鉄道を整備する計画のほか、金融や貿易などの分野での協力を議論したとしたうえで「近い将来、長期的で包括的な協定を結ぶだろう」と述べ、アメリカなどが両国に制裁を科すなか、結束して対抗する姿勢を鮮明にしました。

一方、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは無人機が不足しているとみられていて、アメリカ政府は、イランがロシアに対し、数百機の無人機の供与を進めていると指摘しています。

両国はこれを否定していますが、欧米側はイランとロシアが経済だけでなく軍事面での協力関係も深めようとしているとして警戒を強めています。