アストラゼネカの新型コロナ注射薬 30日にも厚労省が承認へ

イギリスの製薬大手、アストラゼネカが開発した新型コロナウイルスの注射薬について、国内でも使用が認められることとなりました。がんの治療などで免疫の働きが低下し、ワクチンの効果が十分に得られない人などに感染前に投与することで、発症を防ぐ効果が期待されています。

新型コロナウイルスの働きを抑える抗体を投与するアストラゼネカの抗体医薬「エバシェルド筋注セット」は2種類の抗体を注射で投与することで、感染した人の重症化を防ぐとともに、感染前に投与することで発症を防ぐ効果が期待されています。

欧米各国では感染前に使用できる薬として承認されていて、ことし6月に会社から承認の申請が出され、29日に開かれた厚生労働省の専門家による部会で、国内でも使用を承認することが認められました。

国内では主にがんの治療などで免疫の働きが低下し、ワクチンの効果が十分に得られない人を対象に、医師が必要だと判断した場合に使用される予定で、効果は半年ほど持続するとされています。

厚生労働省は15万人分の在庫を確保しているということで、30日にも正式に承認したうえで、使用開始に向け速やかに手続きを進めたいとしています。