欧州 天然ガスの先物価格 過去最高値 ロシアの供給を懸念

ロシアの政府系ガス会社ガスプロムがドイツ向けの主要なパイプラインによる天然ガスの供給を8月末から長期間、停止させるのではないかとの懸念から、ヨーロッパ市場で高騰してきた天然ガスの先物価格が26日、一段と上昇し、過去最高値となりました。

ガスプロムは今月31日から9月2日までの3日間、ドイツ向けの主要なパイプライン「ノルドストリーム」による天然ガスの供給について、ロシア側の設備の点検のため停止するとしています。

ヨーロッパ市場では、暖房などでの需要が増える冬を前にロシアからの供給が長期間、停止されるのではないかとの懸念から、天然ガス価格が高騰していて、26日、指標となる「オランダTTF」と呼ばれる先物価格が一時、1メガワットアワーあたり340ユーロ台まで値上がりしました。

前日の終値と比べておよそ10%高く、ことし3月につけていたこれまでの335ユーロを上回り、過去最高値となりました。

天然ガス価格の高騰が続けば、ヨーロッパ各国の記録的なインフレに一段と拍車がかかるおそれが指摘されています。