神奈川県 コロナ感染者全数把握の見直し 当面行わない方針決定

神奈川県は、26日夜に開いた新型コロナウイルスの対策本部会議で感染者の全数把握の見直しについて、厚生労働省が示した運用には課題があるとして、当面は行わない方針を決めました。

26日夜に開かれた県の対策本部会議では、感染者の全数把握の見直しをめぐって議論し、国が示したやり方だと重症化リスクが低いとして発生届が出されなかった人は、療養証明を出せなかったり、保険請求が出来なかったりする可能性があるなど、運用面で問題があるとの指摘が相次ぎました。

そして、県としては、運用方法が改善されるまでは国が示したやり方では行わない方針を決めました。

一方、県は今月末に期限を迎える「BA.5対策強化宣言」については、9月末まで延長し、症状がない人が対象の無料検査も延長することを決めました。

黒岩知事は「最初に見直しの方針を聞いた時には歓迎したが、きのう厚生労働省から示された事務連絡をみると、矛盾にあふれた制度と言わざるをえない。取扱上の矛盾点が浮き彫りになった以上、この対応には乗れないので、国に対して解消を求め、解消された段階で対応したい」と話していました。