ワクチン開発 世界トップ目指す研究拠点に東京大学など選定

ワクチン開発で世界トップレベルを目指す国の研究拠点に、10の大学や研究機関が選ばれました。
東京大学に「次世代感染症センター」を設置するなどして、将来のパンデミックに備えて国産ワクチンの研究や開発を進めるとしています。

新型コロナの国産ワクチンの開発が欧米に比べて遅れたことから、国は世界トップレベルのワクチンの研究や開発の拠点を作るとしていて、10の大学や研究機関を拠点に選定しました。

研究開発には、今後5年間で合わせて515億円が投じられる予定で、このうち、中核となる「フラッグシップ拠点」には東京大学が選ばれ、ウイルスの研究で国際的に知られる東京大学医科学研究所の河岡義裕特任教授が拠点長を務めるとしています。

東京大学では学内に「次世代感染症センター」を新たに設け、将来、パンデミックを引き起こす可能性のある新たな感染症に備え、ワクチンの研究を進めるとしています。

また、免疫の仕組みや効果が高いワクチン開発など、分野ごとの研究を行う「シナジー拠点」に北海道大学と千葉大学、大阪大学、長崎大学が選ばれ、合わせて10の大学と研究機関が連携して研究開発を進めるということです。

この事業を進める国の組織、日本医療研究開発機構の野田浩絵部長は「平時から多様な融合研究を支援し、緊急時には迅速なワクチン開発ができることを期待したい」と話しています。