中国 経済減速でインフラ投資拡大 10兆円規模の債券発行へ

中国政府は、経済の減速が続く中、新たに日本円で10兆円規模の債券を発行するなどして、インフラ投資を拡大する方針です。
一方、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う厳しい行動制限が続く中、インフラ投資で、どこまで景気が上向くかが焦点となります。

中国経済は、新型コロナの感染が国内各地で再拡大していることなどで、依然、減速が続いています。

このため、中国政府は24日、地方政府がインフラ投資などに充てる債券を新たに5000億人民元余り、日本円でおよそ10兆円発行すると発表するなど、インフラ投資を拡大して景気をてこ入れする方針です。

地方政府による債券は、ことしは3兆6500億人民元、日本円で70兆円余りと発行枠が決められていましたが、今回の措置で上乗せされた形です。

中国政府は、新たな上乗せ分を10月末までに発行するとしており、5年に1度の共産党大会を控えて、景気を下支えする姿勢を強調するねらいもあるとみられます。

一方、新型コロナ対策としてとられる厳しい行動制限が、消費の停滞につながっているほか、主要産業である不動産市場は冷え込みが続いており、インフラ投資で、どこまで景気が上向くかが焦点となります。