コロナ打撃 宿泊施設改修や撤去など 助成拡充へ 複数年で支援

国土交通省は、新型コロナで打撃を受けた観光業への支援策として、宿泊施設の改修や、閉鎖した施設の撤去などの費用を国が助成する制度を拡充する方針です。来年度予算案の概算要求に盛り込み、支援を複数年にわたって継続できるようにします。

新型コロナで打撃を受けた観光地の宿泊施設の支援策として、国は2年前に、宿泊施設の大規模な改修や、閉鎖した施設の撤去などの費用を助成する制度を設けています。

国土交通省はこの助成制度について、複数年にわたって支援を継続できるよう新たな基金を設けることなどを検討し、来年度予算案の概算要求で金額を示さない「事項要求」として盛り込むことを決めました。

さらにこの中では、観光業のDX=デジタル変革を進めるため、宿泊施設の空き状況などを共有するシステムを観光地などが作る際の支援も行います。

特に温泉街では、閉鎖された旅館などの建物がそのまま残され街の景観を損ねるといった課題が、コロナ禍以降各地でさらに目立つようになり、国土交通省はこうした支援によって観光業の活性化と効率化につなげたいとしています。