新型コロナ オンライン診療増 医師「対面との使い分けも重要」

新型コロナウイルスの感染拡大で自宅で療養する人が今月17日時点で全国で142万人以上に上る中、各地の医療機関ではオンライン診療の利用が増えています。一方、オンラインでは聴診や触診ができないなど限界もあることから、対面で診察したほうがよいと医師が判断した患者には外来に来てもらうなど、医療現場ごとに対応がとられています。

東京 世田谷区にあるクリニックの発熱外来では、先月中旬以降、1日70人から100人ほどの患者を診察しています。

対面での診察の合間に、電話やオンラインでの診療も行っていますが、今月に入ってからは希望する人がそれまでの1.5倍ほどに増えているといいます。

この日も発熱などの症状のある患者が電話での診察を希望し、薬の処方を受けていました。

抗原検査キットで陽性と出て陽性者登録をした人が薬の処方などのために受診するケースなどが増えていて、中には対面での診察よりもオンラインを希望する人もいるということです。

一方、対面でない診察は聴診器で胸の音を聴いたり血液中の酸素濃度を測ったりできないことも多いことから、初診の際はなるべく対面での診察を案内しているほか、オンラインで診察しても、直接診察したほうがよいと判断した人には外来に来てもらうこともあるということです。

「クリニックプラス下北沢」の長谷啓院長は「体調が悪いときには外に出るのもつらいので、自宅療養者が増える中でオンライン診察のニーズは高いと感じます。一方で、対面とオンラインの使い分けも重要で、重症化リスクの高い人など、患者に合わせて判断して活用していきたい」と話しています。