国連安保理 ゼレンスキー大統領が支援と協力を呼びかけ

ウクライナ情勢をめぐって国連の安全保障理事会で会合が開かれ、オンラインで演説したウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアが新たに鉄道の駅を攻撃し死傷者が出たとして非難したうえで、国際社会に対しウクライナの独立を守るために支援と協力を呼びかけました。

ロシアがウクライナへの軍事侵攻を始めて半年となった24日、国連安保理ではアメリカなどの要請で緊急の会合が開かれました。

はじめにグテーレス事務総長が「きょうは悲劇的な節目の日だ。この間、世界は、国際人権法や国際人道法の重大な違反が、ほとんど説明責任が果たされることなく行われるのを見てきた」と述べ、ウクライナの人々のためにいますぐ平和をもたらす必要があると強調しました。

このあとオンラインで参加したウクライナのゼレンスキー大統領は、安保理会合の前にロシアがウクライナ東部の鉄道の駅に攻撃を行い、少なくとも15人が死亡しおよそ50人がけがをしたと述べ、ロシアを非難しました。

そのうえで「もしロシアをいま、ウクライナで止めなければ、ロシアの殺人者はヨーロッパやほかの地域まで襲うだろう。われわれの独立はあなたたちの安全で全世界の安全でもある」と述べ国際社会に支援と協力を呼びかけました。

会合で欧米各国からは、ロシアの軍事侵攻を強く非難し、軍を撤退させるよう求める意見が相次ぎました。

これに対しロシアのネベンジャ国連大使は「ウクライナの独立に対する唯一の脅威はウクライナ政府だ」と主張し、軍事侵攻を改めて正当化しました。