ゼレンスキー大統領「独立と勝利守る」ウクライナ独立記念日で

ロシアがウクライナへの軍事侵攻を始めて半年となった24日は、ウクライナでは独立記念日に当たり、ゼレンスキー大統領は「独立と勝利を守る」と述べ、徹底抗戦する構えを強調しました。
一方、ロシアは、プーチン大統領の側近の下院議長らを支配地域へ派遣するなど、いわゆる「ロシア化」を一層強めています。

ロシアがウクライナへの軍事侵攻を始めて半年となる24日は、ウクライナではソビエトからの独立記念日に当たります。

ゼレンスキー大統領は首都キーウの独立広場でスピーチをする動画を公開し「われわれは国のために最後まで戦う。この6か月間持ちこたえた。目的はただ1つ、ウクライナの独立と勝利を守ることだ」と述べ、徹底抗戦する構えを強調しました。

イギリス国防省は24日、半年が経過したウクライナ情勢の分析を公開し、ロシア軍は東部ドンバス地域での動きはほとんど進展がなく、ウクライナによる大規模な反撃を予期していると指摘しました。

そして、ロシア軍は、装備品や兵員不足に悩まされ、軍の大部分の士気も低下していると分析したうえで「外交力も低下し、長期的な経済の見通しも暗い。半年が経過し、ロシアの戦争は、コスト的にも戦略的にも有害であることが示された」としています。

ロシア ウクライナ東部や南部の“ロシア化”強める

一方、ロシアは、ウクライナ東部や南部でいわゆる「ロシア化」を一層強めています。

ロシアの議会下院は23日、プーチン大統領の側近のボロジン議長をはじめとした議員団が、ロシアが一部を事実上支配するウクライナ東部ドネツク州を訪問したと発表しました。

ボロジン議長は、親ロシア派武装勢力の指導者プシリン氏との会合で「教育や医療などのさまざまな分野で、ロシアと統一した枠組みを作る必要がある」と述べ、社会制度もロシアに組み込み、支配の既成事実化を一段と強める姿勢を示しました。