東京 大田区に本社がある観光バス会社の担当者は「緩和が進むのは大変ありがたいが、個人旅行を再開してほしい」とさらなる緩和を期待しています。
この会社では、政府が外国人観光客の受け入れを中断した2年余り前から、年間およそ7万人が参加していた外国語でのバスツアーを休止しています。
現状では、外国人観光客の受け入れが、リスクが低いと判断された国と地域からの添乗員付きのツアー客に限定されていることもあり、バスツアーの再開のめどは立たないといいます。
「はとバス」で広報を担当する伊藤百那さんは「今回の措置だけで、すぐに海外からの観光客が戻ってくるのは難しいと思う。今後緩和が進み、個人旅行が再開されれば、外国語バスツアーの再開に向けた準備も進められると思う」と話しています。

入国時の陰性証明 3回目のワクチンで免除 国際線利用客は歓迎
岸田総理大臣が、新型コロナウイルスの水際対策をめぐり、日本人を含むすべての入国者に求めている陰性証明書の提出を、3回目のワクチン接種を条件に免除する方針を示したことについて、北海道の新千歳空港の国際線の利用客からは歓迎する声が聞かれました。
新千歳空港の国際線ターミナルでは、午後1時半すぎに韓国のインチョン(仁川)空港からの便が到着すると、団体ツアー客などが次々と降り立ちました。
日本人の妻と一緒に初めて北海道を訪れたという韓国人の男性は「PCR検査は高額だし、たった1枚の紙のために2回も病院に行かなければいけないのは面倒なので、緩和はいいニュースだ」と話していました。
韓国人の夫と一緒に北海道に帰省した日本人の女性は「お金もかかるので、できれば検査は受けたくない。これから日本に来やすくなると思います」と話していました。
団体ツアーに参加して訪れた韓国人の女性は「ほとんどの人はすでに感染しているのではないかと思うし、検査に意味があるとは思えない。仕事があるのに日中に病院に行って検査を受けるのも面倒だった」と話していました。
札幌出入国在留管理局によりますと、先月、新千歳空港から入国した外国人は1404人と、新型コロナの感染拡大前の2019年の同じ月のおよそ18万9000人と比べて1%以下にとどまっていて、今回の水際対策の緩和によってどの程度、外国人観光客の回復につながるかが焦点となります。
観光バス会社「個人旅行を再開してほしい」
外国人観光客 受け入れ再開後も厳しい水際対策で低調
出入国在留管理庁によりますと、新型コロナの感染拡大前のおととし1月、主に観光や仕事が目的とされる短期滞在の外国人入国者はおよそ239万人に上っていました。
しかし、その後の感染拡大を受けて政府は2年余りにわたって外国人観光客の受け入れを中断しました。
ことし6月10日からは98の国と地域からのツアー客を対象に受け入れを再開しましたが、観光ビザで入国した外国人は、6月は252人、7月は7903人にとどまり、感染拡大前を大幅に下回る状況が続いています。
原因の1つとして指摘されているのが厳しい水際対策で、日本への入国にあたってはビザの取得と新型コロナの陰性証明の提出が必要で、手続きに時間や手間がかかります。
また、観光で入国できる外国人はツアー客に限定されているほか、全行程で添乗員が同行することが求められています。
このため、旅行会社によりますと、特に個人旅行を好む欧米の旅行者からは「ディナーの時まで添乗員が同行するのか」とか「監視されているように感じる」などといった声も寄せられていて、日本での観光を取りやめたり、より緩和が進んでいるほかの国に行き先を変更する動きも出ていたということです。
しかし、その後の感染拡大を受けて政府は2年余りにわたって外国人観光客の受け入れを中断しました。
ことし6月10日からは98の国と地域からのツアー客を対象に受け入れを再開しましたが、観光ビザで入国した外国人は、6月は252人、7月は7903人にとどまり、感染拡大前を大幅に下回る状況が続いています。
原因の1つとして指摘されているのが厳しい水際対策で、日本への入国にあたってはビザの取得と新型コロナの陰性証明の提出が必要で、手続きに時間や手間がかかります。
また、観光で入国できる外国人はツアー客に限定されているほか、全行程で添乗員が同行することが求められています。
このため、旅行会社によりますと、特に個人旅行を好む欧米の旅行者からは「ディナーの時まで添乗員が同行するのか」とか「監視されているように感じる」などといった声も寄せられていて、日本での観光を取りやめたり、より緩和が進んでいるほかの国に行き先を変更する動きも出ていたということです。