NY原油市場 一時94ドル台まで上昇 産油国が減産示唆の報道で

23日のニューヨーク原油市場では、サウジアラビアのエネルギー相が主な産油国が減産する可能性を示唆したとの報道を受けて、国際的な原油の先物価格が一時、およそ1週間ぶりに1バレル=94ドル台まで上昇しました。

23日のニューヨーク原油市場では、国際的な原油取り引きの指標となるWTIの先物価格が一時、およそ1週間ぶりに1バレル=94ドル台まで上昇しました。

ブルームバーグなど欧米のメディアが、サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相が原油価格の安定に向けて主な産油国が減産する可能性を示唆したと伝えたことを受けて、OPEC=石油輸出国機構とロシアなどの主な産油国が今後、減産に踏み切ることへの警戒が強まったことが価格の上昇につながりました。

WTIの先物価格は、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻でことし3月初旬に一時、1バレル=130ドルを超え、世界的なインフレを加速させる要因となりましたが、このところは世界的な景気減速への懸念などから下落に転じ、先週16日にはおよそ7か月ぶりに1バレル=85ドル台をつけて軍事侵攻前の水準まで値下がりしていました。

市場関係者は「主な産油国が原油価格を上昇させるため減産に動くかどうかに関心が集まっている」と話しています。