埼玉 “コロナ入院調整”問題 大野知事「市などとの連携密に」

新型コロナウイルスに感染し死亡した、さいたま市の80代の男性をめぐり、入院が必要かどうかで県と市の認識が異なっていたことについて、埼玉県の大野知事は入院の調整は行われていなかったという県の対応を説明するとともに、さいたま市などと連携を密にしていく考えを示しました。

さいたま市は今月16日、新型コロナに感染した市内の80代の男性が入院の調整中に死亡したと発表しました。

しかし調整を担っている県は、入院調整本部の複数の医師が調整の必要はないと判断したため、入院の調整は行われていなかったと否定し、市は患者の受け入れ先が見つからずに県の調整が難航していると思っていて、認識の違いだったとしています。

これについて大野知事は23日の会見で、「県が責任を持っている入院調整について、事実と違った部分があるなら正確な情報を提供する責任があり、今回は調整中ではなかったという事実を示した」と県の立場を説明しました。

そのうえで、「自治体どうしで調整や連絡が必要な場合は常に万全を期すべきで、さいたま市に限らず、他の自治体との間では引き続き密接な連携に努める」と述べました。

一方、さいたま市も、「県とのやり取りについては十分でない部分があったので、今後連絡を密にしたい」としています。