プーチン大統領「ロシアは強力で独立した大国だ」動画で強調

ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアのプーチン大統領は、動画で「ロシアは強力で独立した大国だ」などと強調し、戦闘の長期化を懸念する国民が増える中、改めて愛国心を高め、政権への支持を呼びかけたいねらいもあるとみられます。

ロシア国防省は21日、ウクライナ南部オデーサ州で高機動ロケット砲システム=ハイマースに使われるロケット弾などの弾薬庫を破壊したほか、東部ハルキウ州などでウクライナ軍の指揮所を砲撃したと発表するなど、南部や東部で攻撃を続けています。

南部ミコライウ州のキム知事は22日、SNSに「午前3時ごろミコライウ州は再び砲撃を受けカフェが火災になった」と投稿し、ロシア軍による民間施設への攻撃が続いていると批判しました。

こうした中、ロシアのプーチン大統領は22日、大統領府の公式サイトで動画を公開し「ロシアは強力で独立した大国だ。祖国の利益に合致する政策のみを国際舞台で実現することを固く決意している」と強調しました。

ロシアでは、ウクライナへの軍事侵攻が続く中、戦闘の長期化を懸念する国民が増えているという調査結果もあり、動画を通して、改めて愛国心を高め、政権への支持を呼びかけたいねらいもあるとみられます。

一方、イギリス国防省は22日、ウクライナ東部のルハンシク州にいるロシア軍の部隊の一部が、戦闘への参加を拒否した様子だとする動画がSNSで出回っていると指摘しました。

イギリス国防省は、ロシアの兵力増強について「金銭的動機づけに頼っているが、一部の部隊は信頼できないと見なされている」として、ロシアが兵士の士気を高めることに苦心していると分析しています。