新規感染者数 前週比1.12倍 お盆の帰省や旅行で感染拡大か

21日までの新型コロナウイルスの1週間の新規感染者数は、前の週と比べ全国で1.12倍と、再び増加に転じています。専門家はお盆の帰省や旅行をきっかけに感染が拡大した可能性もあるとして注意を呼びかけています。

NHKのまとめによりますと、全国の21日までの新規感染者数は前の週と比べて1.12倍と、今月12日におよそ2か月ぶりに減少傾向となったものの再び増加に転じています。

東京医科大学の濱田篤郎特任教授はお盆明けの感染状況について「休みの間に検査を受けられず、休み明けに検査を受けた結果、陽性となった人が多くなっていると考えられる。また、お盆の帰省や旅行で接触機会が増え、実際に感染が拡大している可能性もある。検査遅れだけなら一時的な増加で済むが、接触機会の増加が主な背景なら拡大が続く可能性もある」と指摘しました。

そのうえで、休み明けに再び出勤するにあたって感染拡大を防ぐためのポイントとして体調が悪いときは仕事を休んで人との接触を避けること、職場でのいわゆる「3密」を避け、屋内でのマスクの着用を徹底することを挙げています。

さらに濱田特任教授は、夏休みが終わり学校が再開する時期を迎えるに当たり「高い感染レベルが続く中、学校での流行が再燃し、それが家庭などにさらに広がる事態を懸念している。今後、数週間の感染動向に注意が必要だ」と警戒を呼びかけました。