フィリピン 新型コロナ制限解除 学校で2年半ぶり対面授業再開

フィリピンで、新型コロナウイルスの感染対策として続けられてきた学校での対面授業の制限がおよそ2年半ぶりに解除され、子どもたちが登校する日常の姿が戻りました。

フィリピン政府は22日、全国の小中学校と高校で新学期が始まるのに合わせて、学校での対面授業の制限をおよそ2年半ぶりに解除しました。

首都マニラにあるおよそ8000人の児童が通う、公立の小学校でもオンライン授業から通常の対面授業に戻り、大勢の保護者が見守る中、子どもたちが久しぶりに登校しました。

学校では、感染リスクを減らすため学年ごとに登校時間をずらす対応をとっていて、最も早い学年の子どもたちは午前5時半すぎに登校し、校門で検温や消毒を受けてから教室に向かっていました。

小学6年生の女の子は「2年以上もたつので、クラスメートや先生に会うことに興奮と緊張の両方を感じます」と話していました。

また、6人の児童の母親は「子どもたちはオンライン授業に全く集中していなかったので、教育が遅れたと思う」と不安を口にしていました。

フィリピンでは感染者数の減少に合わせて、ことし3月までに人の移動や経済活動の制限がほぼ解除されていますが、学校の対面授業の再開は後回しとなり、ユニセフ=国連児童基金から世界で最も長く学校が閉鎖されている国の一つだと指摘されていました。