大谷翔平 投打の二刀流で出場もウイルス性胃腸炎で途中交代

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が今シーズン11勝目をかけてタイガース戦に投打の二刀流で出場しましたが、ウイルス性胃腸炎による体調不良を訴え、投打ともに5回で交代しました。

大谷選手は4回3失点で、チームも0対4で敗れ、大谷選手が負け投手となって今シーズンの通算成績は10勝8敗となりました。

大谷選手は、21日、相手の本拠地デトロイトでのタイガース戦に先発ピッチャー兼3番・指名打者で出場しました。

大谷選手は、1回、先頭バッターに初球を打たれて右中間スタンドに運ばれ先制点を奪われると、2回もコントロールが乱れヒット2本とフォアボールで2アウト満塁のピンチを招きました。

ただここは後続のバッターを150キロ台後半の速球でセカンドゴロに打ち取って追加点を許さず、続く3回もランナーを背負ったものの得点は与えませんでした。

4回は、再びコントロールが乱れて2アウトから2者連続のフォアボールなどでピンチを招き、続くバッターにライトの頭上を越えるタイムリースリーベースヒットを打たれて2点を失いました。

このあと大谷選手は、バッターとして迎えた5回の第3打席で代打が送られて投打ともに交代となりました。

球団の発表によりますと、途中交代の原因はウイルス性の胃腸炎による体調不良だということです。

大谷選手は4回で85球を投げ、打たれたヒットは5本、フォアボール4つ、三振は2つにとどまり3失点でした。

一方、今月好調のバッティングは、1回の第1打席がフォアボール、3回の第2打席は空振り三振でこの試合1打数ノーヒットで打率は2割6分5厘となりました。

試合はエンジェルスが0対4で敗れ大谷選手が負け投手となって今シーズンの通算成績は、10勝8敗となりました。

大谷 最長飛距離のホームラン打たれる

大谷選手が1回にタイガースの先頭バッター、グリーン選手に打たれたホームランは飛距離が136.5メートルの大きな当たりで、大谷選手が大リーグで打たれたホームランの中で最長の飛距離でした。

大谷選手はこの試合の前まで大リーグで通算34本のホームランを打たれていて、これまでは去年6月のマリナーズ戦でJ.P.クロフォード選手に打たれた131メートルが最長の飛距離でした。

大谷「胃の調子悪く 全体的な体調の悪さに影響した」

試合後、大谷選手は体調不良での交代について「胃の調子が悪く、それが全体的な体調の悪さに影響したと思う。朝からよくなく、ブルペンでも悪かった」と説明しました。

また、出場を決めた背景については「投げるのは決まっていたので体調のよしあしに関係なく登板するつもりでいた。試合の直前だったのでもう行くしかないし、結果どうこうではなくてできるかぎりの調整をしてマウンドに行って、なるべく抑えてくるというゲームだった」と振り返りました。

この試合は今シーズン最多となるフォアボール4つを出したほか、ストライクの割合も55%と今シーズン登板した試合で最も低くコントロールに苦しみました。

体調不良がピッチングに影響したかを問われた大谷選手は「結果からしてそうなのかなとは思う。自分の中では4回まで投げられると思っていなかったので、最後、4回を終えて5回までいければもう少しチャンスのあるゲームだったかなと思う」と悔やんでいました。

ネビン監督代行「彼も人間 本調子ではなかったがよく投げた」

エンジェルスのネビン監督代行は、大谷選手について「試合前から少し吐き気がある状態だったが、試合に出たいと言ったので出場させた。5回の第3打席は私が『打てるか』と聞き、打席に入れる状態ではなかったので交代した」と話しました。

そのうえで「いつも彼のことをスーパーマンと呼んでいるが、彼も人間だということ。投球の合間にいつもより時間を割いていたし、時々息を整えるなど本調子ではなかったが、よく投げた」とたたえていました。

チームは試合後に次の遠征先のフロリダ州タンパに移動し、22日からはアメリカンリーグ東部地区2位のレイズとの4連戦に臨みますが、ネビン監督代行は大谷選手の出場について「あす彼が球場に来てみて体調がどうかを確認する」と話していました。

球団によりますと大谷選手は医師の診察を受けたり薬を飲んだりはしていないということで、今後もチームとともに遠征を続けるということです。