社会

出動回数急増の救急隊員 合間のコンビニ利用可能に 埼玉

新型コロナウイルスの感染拡大や熱中症の増加で救急搬送の出動回数が急増し、隊員の負担も増えているとして、埼玉県内では隊員が出動の合間に救急車や制服で店舗に立ち寄りやすくなるように、消防局がコンビニエンスストアと協力関係を結び、隊員をサポートする動きが出ています。
埼玉県北東部の加須市や久喜市など6つの市と町を管轄する埼玉東部消防組合消防局では、救急隊の出動回数はことし6月までは1日の平均で60回ほどでしたが先月からは新型コロナの感染拡大に加え、熱中症の疑いでおよそ100回まで増加しています。

こうした影響などで、対応にあたる救急隊は消防署に戻らずに立て続けに出動するケースが増えていて、忙しさから水分を補給したりトイレを利用したりする時間も確保できないときがあるということです。

このため、この消防局は隊員の負担を軽減するため、出動の合間に救急車や制服で店舗に立ち寄って、飲食物を購入したりトイレを利用したりできるように、埼玉県内に店舗があるコンビニエンスストア4社と協力関係を結びました。

この消防局の救急隊では、協力関係を結んだ今月13日から21日までに少なくとも5回利用したということです。

埼玉東部消防組合消防局の鈴木慎治救急課長は「救急車がコンビニに止まっていると、業務を怠っているのではないかと思われるかもしれないが、業務の合間のわずかな時間で店舗を利用しているので、理解してほしい」と話していました。

救急隊長“コンビニ利用で食事など可能になり感謝”

埼玉東部消防組合消防局では、コンビニエンスストアとの協力関係ができた今月13日から21日までに少なくとも5回、隊員が利用したということです。

このうち、今月19日には、久喜市の80代の女性が腰の痛みで動けなくなったと通報があり、久喜市の消防署から救急隊が出動しました。

女性は熱があったため、新型コロナウイルスに感染した疑いがあり、対応できる春日部市の病院に車で1時間ほどかけて搬送されました。

この救急隊が活動を終え、消防署に戻ったのは出動からおよそ3時間後で、立て続けに出動することもありえたことから、救急隊は消防署近くのコンビニエンスストアに立ち寄っていました。

隊員は「水分補給中・トイレ借用中」と書かれた札を救急車のダッシュボードに置き、トイレを利用したり飲み物を買ったりしていました。

救急隊の野村篤司隊長は「夕方に出動して、午前2時ごろまで連続で出動することもありました。コンビニを利用して食事などがとれるようになったことを感謝しています」と話していました。

インターネット上で大きな反響

救急隊員のコンビニエンスストアの利用をめぐっては先月、さいたま市消防局がSNSで理解を求めるメッセージを発信しました。

さいたま市消防局は先月26日、SNSのツイッターの公式アカウントに「救急隊に食事の時間を!」と題して「救急隊がコンビニ等で飲食物を購入し食事をする事がありますので、ご理解をお願いいたします」と投稿し、ホームページにもメッセージを掲載しました。

これに対し、インターネット上では大きな反響があり「救急隊員は体が資本、何かあったら私らも困る」とか「ゆっくり休んでください!救急隊の皆さんの活躍は国民の誇りです!」といったコメントが寄せられていました。

最新の主要ニュース7本

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

特集

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

News Up

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

スペシャルコンテンツ

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

ソーシャルランキング

一覧

この2時間のツイートが多い記事です

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

アクセスランキング

一覧

この24時間に多く読まれている記事です

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。