クリミア ロシア軍の黒海艦隊司令部に無人機が攻撃か

ロシアによる8年前のクリミア併合のあと、クリミアの軍港都市セバストポリの行政府のトップになったラズボジャエフ氏は20日、ロシア軍の黒海艦隊の司令部に対して無人機による攻撃があったことをSNSで明らかにしました。

そのうえで無人機は、司令部の真上で撃墜されたと主張しています。

また、クリミアの少数民族クリミア・タタール人の団体の代表、チュバロフ氏も20日朝、SNSに投稿し、黒海艦隊の司令部に対して攻撃があったとしています。

クリミアでは、今月に入って駐留するロシア軍の基地などで爆発が相次いでいて、ロシア軍の戦闘機などの航空戦力が打撃を受けるなか、ロシア側は、神経をとがらせているものとみられます。

ロシア軍 黒海艦隊 新トップが就任

ロシアの有力紙コメルサントは19日、ロシア軍の黒海艦隊の新しいトップにビクトル・ソコロフ氏が就任したと伝えました。

ソコロフ氏は、北方艦隊の副司令官のあと海軍兵学校の校長を務めていたということで、今月10日に司令官代行に任命され、2019年から黒海艦隊を率いてきたオシポフ氏にかわって任務に就いたと伝えています。

また、国営タス通信は、ソコロフ司令官代行が若手将校との会合で、黒海艦隊では12隻の艦船が年内に就役することを明らかにしたと伝えています。

クリミア半島の軍港セバストポリを拠点とする黒海艦隊では、ことし4月、旗艦「モスクワ」がウクライナ軍の対艦ミサイルによる攻撃で沈没したと伝えられ、イギリス国防省などは、オシポフ司令官が責任を追及されたという見方を示していました。

イギリス国防省は今月16日、黒海艦隊について「効果的に制海権を行使することに苦慮している。黒海艦隊が戦況に与える効果は、限定的になっていてロシアの戦略全体が弱められている」と分析しています。