韓国最高裁 徴用めぐる三菱重工業の再抗告 判断は見送り

太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題で、韓国の最高裁判所は、三菱重工業が韓国国内にもつ資産の売却命令に対する会社側の再抗告について、19日にも退けて命令を初めて確定させることになるのではないかという見方が出ていましたが、ひとまず判断を見送りました。
審理は継続されるため、資産を売却する「現金化」の前に韓国政府が打開策を打ち出せるのかが引き続き焦点となります。

太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題では、韓国の最高裁判所が2018年、三菱重工業に対し「女子勤労てい身隊」として戦時中に過酷な労働を強いられたと訴えた韓国人女性らへの賠償を命じる判決を言い渡しました。

その後、三菱重工業が韓国国内にもつ特許権と商標権が差し押さえられ、韓国の地方裁判所が去年、これらの資産の売却を命じたため、会社側はこれを不服として即時抗告し退けられたあと再抗告していました。

こうした中、最高裁は、再抗告の受理から4か月にあたる19日にもこれを退けて売却命令を初めて確定させることになるのではないかという見方が出ていましたが、ひとまず判断を見送りました。

この問題をめぐっては、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領が今月17日の記者会見で「日本が憂慮している主権問題と衝突せずに原告が補償を受けられる方法を深く考えている」と述べています。

最高裁での審理は継続されるため、資産を売却する「現金化」の前に韓国政府が打開策を打ち出せるのかが引き続き焦点となります。

一方、日本政府は1965年の日韓請求権協定に基づき解決済みで、日本企業に賠償を命じた判決と、関連する司法手続きは国際法違反だとして、韓国政府に違反状態の是正を求めています。