薬局での抗原検査キット無料配布 症状ある人の来店考慮し対応

新型コロナの感染拡大を受けて、各地の薬局では、国が自治体を通じて提供している抗原検査キットの、無料配布への需要が高まっていて、症状が出ている人が訪れる可能性も考慮した感染防止策に力を入れるなど、対応を進めています。

新型コロナの感染の急拡大で、各地で発熱外来が受診しづらくなっていることから、国は先月下旬から、症状が出た人が自分で検査できるよう、発熱外来や薬局などで、抗原検査キットの無料配布を進めています。

神奈川県川崎市の薬局では、今月5日から、国が自治体を通じて提供している抗原検査キットの無料配布を始めていて、多い日は1日に40回分から60回分ほどを配っているということです。

薬局では、これまで電話やオンラインでの服薬指導などを進めていますが、症状が出ている人が訪れるケースが増えると、薬局での感染リスクが高まるおそれがあります。

このため薬局では、症状がある人や濃厚接触者には、できるだけ入り口で検査キットを渡すようにするなど、ほかの患者や薬剤師への感染を防ぐほか、消毒の徹底など、感染防止策により力を入れて対応にあたっています。
「クオール薬局」の薬剤師、吉田亘昭さんは「ほとんどの薬局では、症状のある人が来ることは、これまであまりなかったと思うので、不安に感じるスタッフもいると思います。感染リスクの高い人と、そうでない人が一緒にならないよう注意を払い、感染対策をしっかり取りたい」と話しています。