都モニタリング会議“入院患者数過去最多”専門家が強い危機感

東京都の新型コロナウイルスの感染状況と医療提供体制を分析、評価するモニタリング会議が開かれ、専門家は医療提供体制について「入院患者数が17日時点で、過去最多となり医療機関への負担が増大し続けている」として強い危機感を示しました。

東京都はモニタリング会議を開き、都内の感染状況と医療提供体制の警戒レベルをいずれも最も深刻なレベルで維持しました。

新規感染者数の7日間平均は17日時点で2万2602人と、2週連続で前週比を下回っています。

これについて専門家は「お盆休みで休診する医療機関が多く、検査数が減少したり、結果報告が遅れたりしており評価には注意が必要だ」と述べました。

また、1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す実効再生産数は0.91と、およそ2か月ぶりに1を下回りましたが専門家は「実効再生産数は減っているが引き続き気を緩めることなくリスクの高い行動をできるかぎり控えることが重要だ」と呼びかけました。

医療提供体制については「入院患者数がきのう時点で、過去最多の4424人となったほか、透析や介護を必要する人や妊婦などで、翌日以降の入院調整を余儀なくされている事例が多数起きるなど、医療機関への負担が増大し続けている」として、強い危機感を示しました。

一方18日の会議では、東京都の感染者として計上されている千葉県内の陽性者登録センターを通じて申請のあった感染者数などは除外して分析や評価が行われました。

このほか東京都は、秋以降に新型コロナとインフルエンザが同時に流行する懸念があるとして、基礎疾患のある人と65歳以上の高齢者を対象にインフルエンザの予防接種を2500円を上限に補助することを明らかにしました。