“クリミアで相次ぐ爆発 ウクライナが関与” 米CNN

ロシアが一方的に併合したウクライナ南部のクリミアで相次ぐ爆発について、アメリカのCNNテレビはウクライナ政府の内部報告書をもとにウクライナが関与したと伝えました。
緊迫した状況が続く中、国連のグテーレス事務総長がウクライナに到着し、18日にゼレンスキー大統領などと会談を行うことにしています。

ウクライナ南部のクリミア半島では先週以降、駐留するロシア軍の基地や弾薬庫で爆発が相次いでいます。

8年前にクリミアを一方的に併合したロシアは、16日の弾薬庫での爆発について破壊工作を受けたとしていますが、ウクライナ政府は公式に関与を認めていません。

こうした中、CNNテレビは17日、ウクライナ政府で共有された内部報告書の内容をもとに、一連の爆発についてウクライナが関与したと伝えました。

CNNによりますと、報告書でウクライナ側は「今月9日の爆発はロシアにとって痛手だが一度きりの損失だった」とした一方「その後の攻撃はクリミアを標的とするウクライナの組織的な軍事能力の証拠だ」と説明していると伝えています。

一方国連のグテーレス事務総長は17日にウクライナ西部のリビウに到着しました。

18日にはウクライナのゼレンスキー大統領、トルコのエルドアン大統領と三者で会談するほか、ゼレンスキー大統領との間では個別の会談も予定されていて、ウクライナ情勢をめぐる懸案について意見を交わす見通しです。

東部ハルキウ ロシア軍が集合住宅を砲撃

ウクライナの非常事態庁は17日、ウクライナ東部のハルキウで3階建ての集合住宅がロシア軍による砲撃を受け、少なくとも7人が死亡し16人がけがをしたとSNSで明らかにしました。

現地からの映像では、激しく燃える建物に向かって消防隊が放水する様子が確認できます。

住民の女性は「バンという音がして、灰色の煙が立ちこめた。階段が崩れかけていて住民たちは助け合っていた。ここには50人ほどが住んでいる」と話しています。

ウクライナのゼレンスキー大統領は攻撃を非難する声明をSNSに投稿し、「住民に対する非道な攻撃で、決して正当化できない。民間人への攻撃は侵略者の無力さを示している。私たちは必ず報復する」と述べています。