終戦の日 特攻隊が出撃した千葉 銚子市で慰霊祭

太平洋戦争中、特攻隊が出撃していった千葉県銚子市で、終戦の日の15日、慰霊祭が行われました。

銚子市春日台町にある児童公園の一帯には、旧日本陸軍の飛行学校の施設があり、昭和19年11月、「八紘石腸隊」として特攻隊員がフィリピンに向けて出撃し、17人が命を落としました。

1人は生還し、8年前に亡くなったということです。

この地から特攻隊が出撃していったことを今後も伝えていこうと、市民の有志が平成5年に慰霊碑「翔天の碑」を建て、毎年、慰霊祭が行われています。

ことしは新型コロナウイルスの感染拡大を受けて法要は取りやめ、参列した市民など30人が花や線香を手向けていました。

そして、正午には黙とうし、平和への思いを新たにしていました。

3年前から慰霊祭に参列しているという71歳の女性は「銚子から特攻出撃があったと聞いたときは心が痛みました。若者の写真を見たらなんともいえない気持ちになります。人類が愛をもって生きていけたらと思います」と話していました。

慰霊祭の塚本登実行委員長は「この場所から特攻隊が飛び立っていった歴史を風化させないためにも、多くの人に参加してもらいたい」と話していました。