沖縄戦生き延びた男性 ウクライナ支援に募った寄付金 赤十字に

終戦の日の15日、沖縄戦を生き延びた沖縄県読谷村の82歳の男性が、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナを支援しようと、これまでに募った寄付金を日本赤十字社に贈りました。

寄付金を贈ったのは、読谷村の喜友名昇さん(82)です。

喜友名さんは、77年前の沖縄戦を生き延びましたが、当時1歳だった妹が栄養失調のため捕虜収容所で亡くなりました。

喜友名さんは、ウクライナで地下のシェルターに身を寄せる人々の姿を沖縄戦当時、壕(ごう)に家族と避難していた自分と重ね、ウクライナの支援に役立ててほしいと、妻のヨシ子さん(78)とともに、ことし3月下旬から街頭などで寄付金を募ってきました。

街頭での活動は6月末で終わりましたが、その後も、自宅に寄付金を届けに来る人があとを絶たないということです。

終戦の日の15日、2人は近くの郵便局を訪れ、7月以降集まったおよそ4万6000円を日本赤十字社に贈りました。

これまでに贈った寄付金は、およそ55万円にのぼるということです。

喜友名さんは「沖縄戦を考えたら、1食2食は食べなくてもいいと言って、戦争体験者が募金してくれることもあった。ウクライナにも1日も早く平穏な日が訪れることを願い、終戦の日のきょう寄付しました。しばらく、この活動を続けていきたい」と話していました。