行動制限伴わないお盆 Uターンラッシュピーク 午後は混雑予想

全国的に過去最多レベルで新型コロナウイルスの感染が続く中、3年ぶりに行動制限を伴わないことしのお盆のUターンラッシュが14日ピークを迎え、午後には混雑が予想されています。

JR各社によりますと、ことしのお盆の期間中の新幹線の予約状況は、感染拡大前(2018年)の同じ時期と比べると、およそ6割にとどまっていますが、おととしや去年と比べると増えています。

午前中は、目立った混雑はありませんでしたが、上りは14日が混雑のピークで、午後は東北新幹線など多くの列車で指定席が満席になっています。

また航空各社によりますと、空の便は16日まで利用客が分散しているということで、各地から羽田空港などに向かう一部の便は満席になっているものの目立った混雑はありません。

日本道路交通情報センターによりますと、
高速道路は午前11時現在、
▽関越自動車道の下り線で高坂サービスエリア付近を先頭に22キロなどの渋滞が起きています。
14日の午後から夜遅くにかけてさらに激しい渋滞になる見込みで、
▽東名高速道路の上り線で、綾瀬スマートインターチェンジ付近を先頭に50キロ、
▽関越自動車道の上り線で高坂サービスエリア付近を先頭に35キロ、
▽東北自動車道の上り線で加須インターチェンジ付近を先頭に35キロ、
▽中央自動車道の上り線で小仏トンネル付近を先頭に30キロなどの
渋滞が予想されています。

JR東京駅 大きな混雑はなし

JR東京駅の新幹線のホームでは大きな混雑はないものの、午前中から帰省や旅行から戻る家族連れの姿などが見られました。

5歳の女の子と2歳の男の子を連れて名古屋市の実家に帰省した37歳の男性は「東京は、祭りや花火大会もなくなっていたし、緊急事態宣言なども出ていないので帰省しました。きのう東京に戻る予定でしたが、台風の影響で新幹線も運休が出ていたので、帰省期間を1日延期しました。何か月も帰っていなかったので、おじいちゃんもおばあちゃんも喜んでいました。帰省してよかったです」と話していました。

5歳の女の子も「お祭りに行って楽しかった」と話していました。

また、単身赴任の父親に会うために滋賀県から1人で東京を訪れていた12歳の男の子は「少し名残惜しいけど、父がゲームセンターで景品をとってくれたり、話せたりしてうれしかったです。きのうは台風で帰れなかったらどうしようと心配しました」と話していました。

羽田空港 午前中の混雑はなし

羽田空港の到着ロビーは午前中、混雑はありませんでしたが、帰省や旅行を終えた家族連れの姿などが見られました。

4歳と2歳の息子2人と山口県に帰省していた33歳の女性は「天気がよかったので連日近くの公園で水浴びを楽しみました。両親が高齢なので帰省前には新型コロナの抗原検査をしています。半年に1度ほどしか会えないので、両親はとても喜んでいました」と話しました。

1人で広島県の祖母の家を訪れていた8歳の女の子は「本を読んで過ごしました。おばあちゃんとは習い事の英会話のことを話しました」と話していました。

空港に迎えに来た41歳の父親は「家族で大人数で移動するよりも感染の心配が少ないので、PCR検査を事前に受けさせて、去年から娘を1人で帰省させています」と話していました。

新型コロナの感染拡大以降、初めて家族で沖縄旅行をしたという50歳の女性は「沖縄は5回目でしたがいつもより観光客が少なく感じました。そのおかげで人が少なくビーチを楽しめました」と話しました。

また、中学3年の息子は「日々のストレスが解消されました」と話していました。

一方、台風の影響で13日の便が欠航したため、予定を変更した人もいました。

3人の息子と福岡県の実家に帰省していた40歳の女性は、「きのう帰る予定でしたが台風の影響できょうに変更し、子どもたちは逆に喜んでいました。プールやバーベキューなどを楽しみ、私も親に子どもたちを任せてゆっくりと過ごせました」と話していました。

航空各社は14日は通常どおりの運航を予定していますが、ホームページなどで最新の情報を確認するよう呼びかけています。

新千歳空港 家族連れや観光客などで混み合う

新千歳空港では、14日朝から大きな荷物やおみやげを持った家族連れや観光客などで混み合っていて、航空会社のカウンターの前には長い列ができていました。

また、出発ロビーでは、見送りに訪れた人たちが手を振ったり、写真を撮ったりして別れを惜しんでいました。

名古屋市の小学2年生の女の子は「札幌市のおじいちゃんの家に行ったり、ニセコで遊んだりしました。プールやパークゴルフ、バーベキューをみんなでやってとても楽しかったです」と話していました。

また、旅行で訪れていた千葉県の20代の夫婦は、「富良野で花などを見て自然と触れ合ったり、小樽で食べ歩きをしたりしました。気候が涼しくてとても気持ちよく、スープカレーなどその土地ならではの食べ物もおいしかったです」と話していました。
航空各社によりますと、お盆の期間に北海道内を発着する空の便の予約数は、先月29日時点で新型コロナの感染拡大前の8割程度にまで回復しているということです。

外出自粛の要請などの行動制限が行われていないことが影響したとみられます。

道内から首都圏などに戻る空の便は、16日も混雑する見通しです。