ウクライナから 小麦積んだ貨物船出港へ ロシアとの合意後初

ロシア軍によるミサイル攻撃が各地で続く中、ウクライナ軍は南部を中心に反撃を続けています。一方、農産物の輸出に関するロシアとウクライナなどの合意に基づき、ウクライナ南部の港から近く、穀物を積んだ船がアフリカに向かう見通しで、食料危機に直面するアフリカへの継続的な輸出にもつながるのかが注目されています。

ロシア軍は地上部隊の動きがウクライナ軍の反撃を受けてこう着する中、ミサイルなどの攻撃を強化しているとみられています。

ロシア国防省は12日の発表でも各地をミサイルで攻撃し、このうち東部ドネツク州では、アメリカから提供されたとするレーダー設備を破壊したと主張しました。

これに対し、ウクライナ軍は、支配された地域の奪還を目指し南部を中心に反撃を続けています。

こうした中、トルコ国防省は12日、小麦を積んだ貨物船が、黒海に面するウクライナ南部の港からトルコ北西部に向けて出港したと発表しました。

ロシアとウクライナがトルコと国連の仲介で農産物の輸出に合意したあと、12日までにウクライナを出た船はあわせて14隻になりますが、小麦が輸出されるのは今回が初めてです。

また、EU=ヨーロッパ連合のミシェル大統領は12日「WFP=世界食糧計画の船がまもなく穀物を積み、オデーサの港からエチオピアに向かう」とツイッターで明らかにしました。

ロシア軍のウクライナ侵攻によってアフリカでは、食料危機への懸念が高まっていて、アフリカへの継続的な輸出にもつながるのかが注目されています。