“がんになったら働けない” 思い込み改め本人に意思確認を

がんを経験した人の半数余りが「これまでどおり仕事を続けたい」と周りに伝えていた一方、伝えられた側で「続けた方がいい」と考えたのは3割ほどで、意識のずれがあることが法政大学などが行った調査で分かりました。「がんになったら働けない」という無意識の思い込みを改め、本人の意思を確かめてほしいとしています。

法政大学の松浦民恵教授と一般社団法人「アンコンシャスバイアス研究所」はことし1月から1か月間、がんと仕事をテーマにインターネットで調査し、がんと診断された時に仕事をしていた人と、がんの経験がない人、合わせて3000人余りから回答を得ました。

それによりますと、がんと診断された人から職場などで相談を受けたと答えた人のうち53.6%の人は「できるかぎり、これまでどおり仕事を続けたい」という意向を伝えられたと答えました。

一方で相談を受けた人のうち、「がんと診断された人が仕事をこれまでどおり続けるべき」と考えたのは30.7%で、48.4%は「仕事をセーブしたり、休職、退職したりしたほうがいい」と考えたと回答し、意識のずれがあることが分かったということです。

実際には、これまでどおりの仕事を続けられたのは57.1%に上るということで、研究所の武田雅子理事は「がんになったら働けないという周囲の無意識の思い込みがあると分かった。上司は患者本人がどう考えているか、しっかり聞いてもらいたい」と話しています。