“成人式で新成人のコロナ感染リスクが4倍近くに”分析結果

ことし1月に成人式を行った自治体では、20歳となる新成人の新型コロナウイルスへの感染リスクが、年齢が近い人たちの4倍近かったとする分析結果を、国立感染症研究所などのグループが発表しました。イベントへの参加には感染のリスクが伴うことを認識して注意してほしいとしています。

国立感染症研究所の高勇羅協力研究員らのグループは、新型コロナの患者情報を集約するシステム「HER-SYS」のデータを使って、成人の日がどう感染状況に影響したか分析した結果を、国際的な専門雑誌に発表しました。

それによりますと、ことしの成人の日のあと、新成人は感染者数が大幅に増加していて、成人の日から4日間の感染リスクは19歳と21歳と比べて3.22倍、全国の市区町村の70%余りにあたる成人式を開いた自治体では3.79倍になったということです。

一方、ほとんどの自治体が成人式を開かなかった去年では、新成人の感染リスクは1.27倍だったということです。

グループは、成人式だけが原因ではない可能性もあるとしながらも、こうしたイベントの際には感染のリスクが伴うと認識することが重要だとしています。

高協力研究員は「成人式でふだん会わない人たちと会ったことが感染者の増加につながったと考えられる。感染する可能性を自覚して気をつけてほしい」と話しています。