社会

帰省ラッシュ 各地でピーク 3年ぶり行動制限伴わないお盆休み

新型コロナウイルスの感染収束が見通せない中、ことしは3年ぶりに行動制限を伴わないお盆休みの期間を迎えました。お盆をふるさとや行楽地で過ごす人たちの帰省ラッシュは11日がピークで、各交通機関や高速道路は午前中から混雑しました。

新幹線は

JR各社によりますと、ことしのお盆の期間中の新幹線の予約状況は、感染拡大前の4年前の同じ時期と比べるとおよそ6割にとどまっていますがおととしや去年と比べると増えています。

11日は午前中から帰省や旅行に向かう大勢の家族連れなどで混み合っていて、午後4時半までの時点で東京駅を発着する新幹線は、下りの指定席が混雑した状況となったほか、自由席は、東海道新幹線や東北新幹線、北陸新幹線の一部の列車で100%を超える乗車率となりました。

飛行機は

航空各社によりますと、11日の予約は全日空と日本航空合わせておよそ24万人とおととしの感染拡大以降、最も多い日に近い数になったということです。

高速道路は

高速道路も午前から渋滞したところがあり、日本道路交通情報センターによりますと、午後5時現在、
▽中央自動車道の上り線で、東京と神奈川の境にある小仏トンネル付近を先頭に17キロの渋滞、
▽東名高速道路の上り線で、神奈川県の太郎ヶ尾トンネル付近を先頭に14キロの渋滞などとなっています。

成田空港 出国ラッシュがピーク

成田空港では11日、お盆休みを海外で過ごす人の出国ラッシュがピークを迎えています。

成田空港の国際線の出発ロビーでは、午前中から大きなスーツケースを持った家族連れなどが航空会社のカウンターに長い列を作っていました。

成田空港会社によりますと、8月10日から21日までに成田空港から出入国する人はおよそ20万人と、去年の同じ時期のおよそ4.5倍になると見込まれ、出国ラッシュは11日がピークで、およそ1万200人が出国する見通しだということです。

増加の要因には、3年ぶりに行動制限がないことや、世界的にも制限の緩和が進んでいることがありますが、それでも、感染の拡大前の2019年と比べると2割程度にとどまっているということです。

成田空港ではハワイ線やグアム線などいわゆるリゾート路線の運航再開が相次いでいます。

家族でグアムに行く男性は「3年ぶりの海外旅行です。ずっと行きたかったので再開してよかったです」と話しました。

小学6年生の長女は「小学校最後の夏休みなので、家族でたくさん思い出を作りたい」と話していました。

友人とグアムに行く女性は「感染対策に気をつけながら、ショッピングをしたり海でウミガメと泳いだりして楽しんできたいです」と話していました。

成田空港での帰国ラッシュは、8月21日がピークとなる見込みです。

羽田空港 朝早くから多くの利用客

お盆休みの期間の国内の空の便は11日が下りのピークで、羽田空港には朝早くから若い世代や家族連れなど多くの利用客が訪れています。

午前中に羽田を出発する国内の便はほぼ満席となっていて、空港内に設置された民間のPCR検査施設を利用する人の姿も見られました。

5歳の娘と妻とともに佐賀県の実家に帰省するという30代の会社員の男性は「3年ぶりの帰省なので楽しみです。家族全員が抗体検査を受けて陰性でしたが、気をつけて過ごしたいです」と話していました。

今月入籍したばかりの20代の会社員の男性は「新婚旅行で沖縄に行きます。人が集まるところを避けたり、手洗いやうがいを徹底したりするなど、ふだんの感染対策を続けたいです」と話していました。

JR東京駅 自由席の乗り場には長い列も

JR東京駅の東海道新幹線のホームでは、午前中から帰省や旅行に向かう大勢の家族連れなどで混み合っていて、自由席の乗り場では長い列もできていました。

2歳と4歳の子ども2人を連れて大阪の夫の実家に家族で帰省するという女性は「家族で久しぶりの遠出になります。新型コロナも収まらず、どうしようかと迷いましたが、子どもたちにとっても両親にとってもたまには会う機会も必要なので、今回は、PCR検査をしたうえで、帰省することにしました。子どもたちの成長を両親も喜んでくれると思います」と話していました。

小学生と中学生の娘と京都に帰省するという女性は「帰省することができずにいましたが、お墓参りもあるので、覚悟してきました。お寺などの観光も含め、ぜひいろいろ楽しんできたいと思います」と話していました。

JR新大阪駅 午前中から混雑

JR新大阪駅の新幹線のホームは、午前中からスーツケースやお土産を持った家族連れや若者のグループなどで混雑しています。

JRによりますと、新大阪駅を出発する新幹線の自由席の乗車率は、始発から午前10時までの下り方面ののぞみ号が110%から130%となっていて、11日は終日、100%近い混雑が見込まれるということです。

一方、上り方面は、目立った混雑はないということです。

島根県益田市の実家に妻と5歳の息子と一緒に帰省するという兵庫県川西市の30代の男性は「実家に帰るのは2年ぶりで、早く親に孫の顔を見せてあげたい」と話していました。

山口県下関市の妻の実家に帰省するという大阪府吹田市の30代の男性は「2歳になった息子を初めて海に連れて行くので楽しみです」と話していました。

一方、新大阪駅には、無料で新型コロナウイルスの検査を受けられる検査場が設置されていて、大阪府は、感染拡大を防ぐため帰省や旅行の前に検査で陰性を確認してほしいと呼びかけています。

東北新幹線 下り中心に混雑

JR仙台駅では、列車が到着するたびに、大きなスーツケースやお土産を持った人たちがホームに降り立っていました。

埼玉県から帰省したという60代の女性は「コロナに感染するのが怖いので、4回目のワクチン接種を済ませ、滞在も1泊を予定しています。それでもゆっくりできたらいいなと思います」と話していました。

東京から祖父母に会いに来たという5歳の男の子は「おじいちゃんとおばあちゃんと虫取りするのが楽しみです」と話していました。

東北新幹線の利用は、新型コロナの影響で記録的な落ち込みとなった去年やおととしと比べると増えましたが、列車によっては空席も見られ、JR東日本によりますと、11日午前10時の時点で下りの乗車率は、▽自由席が50%から80%、▽指定席は70%から80%だということです。

岩手 JR盛岡駅と花巻空港に新型コロナの無料検査所

お盆の帰省や旅行で新型コロナウイルスの感染が拡大するのを防ごうと、岩手県では、JR盛岡駅と花巻空港に11日から無料の検査所が設けられました。

検査所は岩手県が設け、抗原検査を無料で受けることができます。

このうちJR盛岡駅東口の地下通路に設けられた検査所では、午前9時半の受け付け開始前から、帰省した人や観光客などおよそ60人が列をつくりました。

検査は専用のキットを使って行われ、受け付けを済ませた人たちは自分で鼻から粘膜を採取していました。

結果は15分ほどで判明し、陰性だった場合は証明書を受け取ることができます。

千葉県から盛岡市の実家に家族で帰省したという40代の女性は「駅で検査が受けられるのは便利で、助かります。陰性だったので子どもたちも安心して祖父母に会えます」と話していました。

検査所はいずれも今月17日まで開設され、
▽盛岡駅では午前9時半から午後6時まで、
▽花巻空港では午前8時から午後6時まで検査を受けられます。

申し込みには運転免許証や健康保険証など本人を証明するものが必要で、花巻空港の検査所は、空港を発着する航空便の利用者だけを対象としています。

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