ウクライナの原発へ砲撃続く IAEA視察実現で鎮静化つながるか

ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナにあるヨーロッパ最大規模の原子力発電所では連日、砲撃が続いています。こうした中、ウクライナとロシア両国はIAEA=国際原子力機関などによる視察や調査を受け入れる姿勢を示し、原発の安全性の確保に懸念が強まる中、視察などが実現して事態の鎮静化につながるかが焦点となっています。

ウクライナ南東部にありロシア軍が掌握するザポリージャ原子力発電所では5日以降、砲撃が相次いでいます。

ウクライナのゼレンスキー大統領は8日に公開した動画で「原子力災害の脅威を生み出していることについて、ロシアの原子力産業全体に対して新たな制裁を科すべきだ」と述べ、ロシア側の攻撃だと非難して国際社会による一層の圧力を訴えました。

これに対し、ロシア大統領府のペスコフ報道官は8日「ウクライナ軍による原発への攻撃は潜在的に非常に危険だ。ウクライナ政府に影響力を持つ国々が攻撃を止めさせるべきだ」として、ウクライナ軍による攻撃だと主張しました。

双方が相手による攻撃だとして非難の応酬となる中、ウクライナとロシア両国はIAEAなどによるこの原発への視察や調査を受け入れる姿勢を示しました。

砲撃が続くザポリージャ原発の安全性の確保に国際社会からの懸念が強まっていて、IAEAなどによる視察や調査が実現し事態の鎮静化につながるかが焦点となっています。